○真言宗十八本山の一ヶ寺。

○真言宗善通寺派大本山

随心院(ずいしんいん・ずいしんにん)は京都市山科区小野にある真言宗善通寺派大本山の仏教寺院。空海の8代目の弟子にあたる仁海(にんがい)の開基。本尊は如意輪観音。当寺の位置する小野地区は、小野氏の根拠地とされ、随心院は小野小町ゆかりの寺としても知られる。寺名は「隨心院」とも表記する。

当寺の前身である牛皮山曼陀羅寺(ぎゅうひさんまんだらじ)は、仁海が一条天皇から寺地を下賜され、正暦2年(991年)に建立した。伝承によれば、仁海は夢で亡き母親が牛に生まれ変わっていることを知りその牛を飼育したが程なく死んだ。それを悲しみその牛の皮に両界曼荼羅を描き本尊としたことに因んで、「牛皮山曼陀羅寺」と名付けたという。

第5世住持の増俊の時代に曼陀羅寺の塔頭の一つとして随心院が建てられた。寛喜元年(1229年)第7世の親巌の時、後堀河天皇の宣旨(せんじ)により門跡寺院(皇族や摂家出身者が住持として入寺する寺院)となった。多くの伽藍が建造されたが応仁の乱によりほとんど焼失した。その後慶長4年(1599年)に本堂が再建された。

本堂
上記のとおり桃山期(1599年)の建築で寝殿造り。
薬医門、玄関、書院
九条家ゆかりの天真院尼の寄進により寛永年間(1624年-1631年)に建造されたと伝える(なお、天真院尼の出自についてはあまり定かでない)。花鳥山水の図、虎の図などの襖絵がある。
能の間
九条家の寄進により宝暦年間(1753年-1764年)に建造された。平成3年(1991年)に改修工事が行われた。
総門、庫裡
宝暦3年(1753年)二条家よりの移築、庫裡は同家の政所であったもの。

以上、フリー辞典より抜粋